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2008年度

[研究会]

1. 第一回「外交(史)研究班」研究会

【日時】2008年7月11日
【場所】早稲田大学41-31号館2階第2会議室
【報告者】益尾 知佐子(早稲田大学現代中国研究所客員講師)
【議題】John W. Garver, “China and Iran: Ancient Partners in a Post-Imperial World” (Univ. of Washington Press, 2006) への書評と中国外交研究の方向性
【概要】益尾氏はGarver教授の近著を紹介し、それへの書評を行った上で、本書が日本の中国外交研究に与えるインプリケーションについて述べた。本書の分析手法は、中国の全体的な対外戦略、あるいは国際政治における中国(またイラン)の役割を検討する上で非常に有効である。参加者との討論では、中国と第三国(米国や日本などよく研究対象になっている国とは違う小国)との研究を進めることでより立体的な中国理解が可能になるという意見がある一方、米国人の中国研究の分析視角に対する批判や、Garver的な分析ではとら えきれない問題点などが議論された。本研究会には9名が参加した。

2. 第二回「外交(史)研究班」研究会

【日時】2008年11月14日
【場所】早稲田大学41-31号館2階第2会議室 報告者:キラーイ・アッティラ(早稲田アジア太平洋研究科院生)
【議題】中国とEU ―『The International Politics of EU-China Relations』の書評を中心に
【概要】報告者はDavid kerrとLiu Feiが編集した『中国と EU――中欧関係の国際政治』の内容紹介を中心に報告した。参加者との討論では、1ナショナリズム、アイデンティティなどの基本概念の意味合い、2中国が求めている国際関係の民主化と、既存の国際規範とはどういう関係か、3中国のアフリカにおけるプレゼンスに対するEUの態度はどういうものか、4中国をどのように国際システムに組み込むかなどの問題について議論された。本研究会には12名が参加した。

3. 第三回「外交(史)研究班」研究会

【日時】2008年12月18日
【場所】早稲田大学41-31号館2階第2会議室
【報告者】陶 文釗(中国社会科学院 米国研究所研究員)
【議題】改革開放30周年と米中関係
【概要】報告者は米中国交樹立以降30年間の米中関係を、3つの時期に分けて述べた。3つの時期 は、米中国交樹立から天安門事件まで、天安門事件以降9・11事件まで、9・11事件以降である。報告者は、時系列的に、米国の政権に沿って、30年間の米中関係の変遷を鳥瞰的に整理した。米中関係の重要な節目にある事例を、具体的に米中双方のアクターや、交渉プロセスなどから非常に詳しく分析した。米中国交樹立過程、台湾問題、米中関係におけるソ連要素などの分析が特に興味深い。参加者との討論では、12001年以降の安定的な米中関係がなぜ成り立つか、21982年の独立自主政策についてどう認識するか、3米中関係における台湾問題はどのように理解するか、4中国の対米政策をどう評価するかなどの問題について議論された。本研究会には15名が参加した。

│ 2008年7月11日 │

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