現代中国研究所概要
所長ご挨拶
早稲田大学・現代中国研究所(WICCS)は、第一線で活躍する早稲田大学の中国研究の専門家が集う横断的研究機構であります。政治、外交、経済、社会など多角的な視座から中国を分析し、その成果をもって社会に貢献するとともに、未来を担う若手研究者を育てることを目的として活動を行っております。
めざましい発展により中国は経済力においてすでに米国と肩を並べる大国になりつつありますが、同時に政治、安全保障、外交、文化など広範な分野においても地球規模におけるプレゼンスを急速に高めています。現代中国の歴史と現状を正面から見据えることが、日本のみならず、今後の地域及び世界の平和と安全を左右しうる重要な課題として浮上しています。そこで、私たちは存在感の増しつつある中国に対する客観的な研究を学術面から推進するとともに、政府、企業、そして様々な「現場」における中国と直接あるいは間接的に関りのある方々とのつながりを大切にして、研究所への幅広いご理解をいただいているステークホルダーの方々の知的要望に積極的に応えていきたいと存じます。
現代中国研究所は、早稲田大学内外の学者、専門家との連携を深め、これまで構築してきた国際ネットワークを生かしつつ、現代中国の政治、経済、社会情勢をめぐる最先端の研究を積極的に発信してまいります。『超大国・中国のゆくえ』シリーズは東京大学出版会から刊行され、『日本当代中国研究』も中国で出版しました。また台湾の研究者との共同研究の成果としてDecoding the Rise of Chinaを2018年にPalgrave社より刊行しました。さらに現代中国研究所の英文学術誌であるJournal of Contemporary East Asia Studiesも2017年より英国ラウトレッジ(Routledge)社より、オープンアクセスで掲載を開始しております。今後とも中立かつ独立した学問的見地から、中国研究の堅実かつ活発な分析と発信を行っていきたいと存じております。
早稲田のDNAである「学問の独立」、「学問の活用」をモットーに、世界で活動、活躍する人材の育成に努め、常に社会に開かれた研究所を目指し続けてまいりますので、皆様方のご支援、ご協力を心よりお願い申し上げます。
所長 青山 瑠妙